金沢 にし茶屋街 前編【金沢市野町1〜3丁目、増泉1丁目界隈】

金沢市は言わずもがな、加賀百万石の城下町でありまして、大変隆盛を誇りました。
花街も、「ひがし茶屋街」・「主計町茶屋街」・「にし茶屋街」の3ヶ所あり、きらびやかに彩られたと聞きます。
現在もこの3ヶ所とも町並みは健在でして、特に「ひがし茶屋街」・「主計町茶屋街」は完全に観光地化して、建物や紅殻格子も整備されて淡い雰囲気を漂わせています。中には観覧できるお茶屋もあり、女性の観光客が多いのが特徴です。
金沢市も町並みの保存に積極的であり、非常に文化水準の高い事業であり、大変評価できます。

これからご紹介する「にし茶屋街」は、前出の2ヶ所とは違い、町並みが保存されている地域はごくわずかで、大部分が放置状態となっております。この付近は金沢の下町であり住居と混同していること、前者の2ヶ所は、加賀藩武家屋敷町の「長町」に近いことから、武家などが主に利用し、近代も高級官吏や富裕層が出入りしていたのに対し、「にし茶屋街」はどちらかといえば大衆的な雰囲気のお茶屋街だったとも言われています。
従って、レッドラインを探索・研究に献身する立場の人間にとっては後者のほうが、一見煤けた被写体に見えても断然妙味があり、達成感はこの上ないものがあります。

クドクドと書いてまいりましたが、前後編にわたりますゆえ、どうぞごゆっくりおくつろぎながらご覧くださいませ。

 

鉄道の駅では「にし茶屋街」の最寄り駅になる、北陸鉄道野町駅。石川線の終点。かつては後編でご紹介する「白菊町」まで延びていました。その昔はこの鉄道でお茶屋街を利用した人も結構いたのではないでしょうか?
「北陸鉄道」は、その昔はその名に相応しく広大な路線網を誇っていましたが、モータリゼーションの波をモロに飲まれ、現在は野町から鶴来町を結ぶ石川線と、金沢駅から日本海側の内灘を目指す浅野川線を残すのみ。
右横のエントツは銭湯野町湯。

 

レッドラインには必ずといっていいほどあるおふろやさん。ここ「にし茶屋街」も例外ではなかったのだ。
そして典型的なレトロタウンでもあるのです。

 

野町駅からは少し離れているが徒歩で充分たどり着ける、にし茶屋街で唯一観光客向けに整備されている所。野町2丁目にある。
右の建物は金沢市西茶屋資料館。

 

大正ロマン風の洋風建築は西検番事務所。野町界隈の所々には理髪店・美容院が多い。これもレッドラインの特徴。

 

庶民的な下町らしいお店。

 

現役茶屋、飲み屋として健在ナリ。

 

  

細い路地を抜けて入ると、かなりの年数を経た建物が多い。所々ではハイツや遊歩道に変わっているところもあった。

 

 

 一番下の左の建物は玄関のタイルにとても妙味があります。(クリックしてみて下さい)

金沢 にし茶屋街 後編