“ナゴヤ球場正門前駅跡” (名古屋市中川区露橋)

【野球がらみの廃線(駅)でしたので、こちらにて掲載させていただきました。】

国鉄からJRに変わって間もない昭和62(1987)年7月1日、ナゴヤ球場のナイター観戦客輸送のために、試合開催日だけ名古屋〜ナゴヤ球場正門前間運転、営業されました。
東海道本線の山王信号場から分岐する、東海道貨物支線(通称名古屋港[なごやみなと]線)上に設置された臨時駅です。当時としては日本で一番読みがなの長い駅名だったそうです。

実質、地元資本でないJR東海
が、地元主義の厚い名古屋人に新生JRをPRするため、「ウチもドラゴンズを応援しとるでよー」と言ったかどうかは知りませんが(^^;、結局のところ、名鉄「ナゴヤ球場前」の独壇場だったナイター観客輸送に横槍を入れかったというのが本音でしょう。
その後、JR東海は、これまた名鉄の独占状態だった「蒲郡競艇」の観客輸送にもくさびを打ち込み、「三河塩津駅」を開業させました。

話はそれてしまいましたが、貧弱な貨物線ゆえ、当然の事ながら非電化区間です。それ故電車を走らせるわけにもゆかず、名古屋駅から、なんと現役引退間近の特急用気動車キハ80や、急行用気動車キハ58を充当した臨時列車がピストン運転されました。名古屋から貨物線をノロノロと走り、僅か5分程の所要時間だったそうですが、キハ80のリクライニングシートはもちろん、なんとグリーン車まで開放していたそうで、ハッピやメガホンをもったドラファンの他、Fe(鉄)にも好評だったようです。

しかしながら、JRAの場外馬券売り場利用客輸送も兼ねて、JRAが出資して新たに東海道本線に「尾頭橋駅」が近くに開業される事となり、平成6(1994)年10月8日、奇しくも中日対巨人の天王山決戦を最後に営業は終了されました。
その後、本拠地もナゴヤドーム(名古屋市東区)に移り、名実ともにナゴヤ球場正門前駅の歴史は終わりました。
ちなみに文献によると、昭和24(1949)年10月に開催された日米親善野球のため【中日球場前仮駅】として営業。その後も何度か仮駅として営業していたらしいです。

長々と書いてまいりましたが、都市探検倶楽部の活動をどうぞご覧あれ。

ファーム専用球場として余生を送る「ナゴヤ球場」。まだこの様な形でも“野球場”として生き残れるのは恵まれている方であると筆者は思う次第であります。西宮・大阪・日生・・・、みんな“想いで”として遠く彼方に消えてゆきそうだ・・・。(ToT)

それにしても今度できた室内練習場はデっけいな!金はあるんだよな、中日は!
決して悪くない投資の仕方だが、何で山さんの時に、その何十分の一でも補強に当ててくれへんかったんじゃい!

ナゴヤ球場一帯は由緒ある「露橋町」。元はといえば花街・八幡園が存在したところ。残念ながら元遊郭と思しき建物はほとんど見当たりませんでした・・・。
(左)写真の建物は元旅館だったのでないかと思われます。この裏手に今や静まり返った町に未だ「露橋交番」がありました。元花街のある意味生き証人です。

そうこうして歩いていると、新幹線の高架ガードに出てきました。
「↑JR尾頭橋駅」と案内板があります。この位置に以前は「ナゴヤ球場正門前」という駅名表が掲示され、このガード下に仮設の駅舎があった模様です。
ガードの橋脚には、当時を偲ばせる野球の壁画が見えますね。右側のフェンス内には整列乗車用に使用されたと思われる白線が残っています。

〈左の写真〉踏切の警報機後ろにある雑草が生えたくぼみの部分が、鉄骨で足場を組んだホームがあったところと思われます。それより後ろはかなり細い仮設ホームだったようです。
さすがJR東海、金が有り余っているせいかさっさと撤収作業をした模様で、遺構らしき残骸はありませんでした。
その後方に見える白い建物が「山王信号場」。東海道本線とはそこから分岐していました。実際は中央本線の列車が走ってるのだったかな?

(右の写真)反対側名古屋港方向。隣の立派な高架線は新幹線。だから新幹線の車窓からナゴヤ球場はくっきり見えたんですね。尚、こちらの方が直線でホームを建設するのには容易に思えるのだが、よーく見ると緩やかに勾配があり、10パーミルの標識も立っていた。これでは電車と違い、気動車では停車するのが辛いと思われます。

高架ガード下にあった“野球場前にふさわしい壁画”。駅があったことの唯一といっていい名残、遺構。
開設当時の在籍選手を考えても、ピッチャーの壁画は「小松」かな!? フォームの身体のしなりといい、顔、細い目が印象的です。
バッターは右打者という点、やや寸胴な体型、構え方、そして恐らくインコースの球を脇を閉めて弾き返そうとしている構図。
どう見ても「落合」に見えます。
奇しくも今年から監督業、まあ気張ってつかわさい。

※もし、「小松」や「落合」ではないと感じられる点がございましたらお気軽にご指摘ください。何せ筆者の推測の域を超えておりませんので・・・。(^^;

〜最後までご覧いただき、有難うございました〜

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